
採用難、人材不足、集客、情報発信──企業が抱える課題は尽きることがありません。
そうした悩みに対し、動画をはじめとしたさまざまなコンテンツを通じて突破口をつくり続けているのがファインズです。
今回は、ファインズの事業の中核を担う、コンテンツソリューション部 部長の堀田 快氏にインタビュー。
年間1,500本という圧倒的な制作量を可能にする体制、企業が抱える課題への向き合い方、そして動画を中心としたコンテンツ事業の未来について伺いました。
年間1,500本を可能にする、ファインズの制作体制

——コンテンツソリューション部では、年間どのくらいコンテンツ制作を行っているのですか。
動画は年間で約1,500本制作しており、そのうち視聴者が画面に触れることで内容が変化する「インタラクティブ動画」が150本ほどです。
そのほか、ホームページ制作が約300件、漫画制作が50本弱。動画制作とパッケージでご依頼いただくケースもあれば、漫画制作のみでお問い合わせいただくケースもあります。
——年間でそれだけ多くの動画を制作するにあたって、チーム体制はどのようになっているのでしょうか。
部内では大きく、お客様との打ち合わせや企画立案などを担当するディレクター職と、実際のコンテンツ制作部分を担当するエディター職に分かれて仕事をしています。
年間でこれだけの本数を制作できるのは、制作プロセスがしっかりと整備されていること、そして約8年にわたる制作実績の中でスキームが確立されていることが大きいですね。最近は社内DX化の一環としてAIの活用を推し進めることで業務効率があがってますし、編集者やカメラマンといった撮影チームも社内にいるので、だいたい8〜9割は社内で作れる体制になっています。
——ファインズでは、通常の動画と、実際に画面を触ることによって映し出されるものが変化するインタラクティブ動画が制作可能ですが、お客様はどのような基準で制作する動画を選んでいるのでしょうか。
インタラクティブ動画は、伝えたい内容にいくつか選択肢があるお客様に選ばれることが多いです。たとえば、医療機関や大学など、さまざまな職種の採用を行っている企業や団体ですね。一方、通常の動画は、伝えたい内容が比較的一本化されているケースで選ばれています。
また、「動画」と一言でいってもアニメーション動画や実写動画など、表現方法は多岐にわたります。複雑な内容や、やや堅いイメージのある情報を、噛み砕いて親しみやすく伝えたいときはアニメーション動画を採用することが多いですね。
逆に、理念やお客様の想いを「自分たちの言葉」で伝えたい場合は、実写動画のご提案が中心になります。実写動画は採用目的の動画によく使われており、働く従業員や社内の雰囲気など、求職者が知りたい情報が直感的に伝わりやすいのが特長です。
動画だけではない。「選ばれる理由」を生む複合的ソリューション

——動画制作を行う他社と比べたとき、ファインズの差別化ポイントはどこにあるのでしょうか。
一つは、年間1,500本を制作しているため、そのノウハウを活用してクオリティの高い動画をスピード感をもって制作することができることです。
コンテンツは時間をかければかけるほど作り込めますが、その間にもお客様の持つ課題はどんどん深刻化していきます。経営課題の早期解決を行うことも非常に重要です。
こうしたスピード感を実現できているのは、先ほどお話したようなスキームの確立に加え、自社内での制作が多く、ナレッジが蓄積され続けているからです。日々PDCAを回していることも大きな要因ですね。
他社と比べて制作費用が抑えられている側面もあり、納期の速さやクオリティなどに納得していただいた結果、お客様にご回答いただくアンケートでも、動画などの制作コンテンツや担当者への満足度はどちらも90%を超えています。
——スピード感とリーズナブルさ、そしてクオリティが両立されている点が、ファインズの動画が選ばれる理由なのですね。
もちろん、その点もご評価いただいていると思いますが、私たちは「ファインズの動画が選ばれている」というより、「ファインズそのものを選んでいただいている」と感じています。
多くの場合、動画制作会社の役割は納品までです。一方でファインズは、動画配信後の分析やコンサルティング、必要に応じた他ソリューションの提供まで担っています。
動画やその他のコンテンツを通じてお客様の課題解決の「手段」を提供し続ける。制作物をお渡しして終わりではなく、その後の成果までお客様と一緒に追いかけていく。そのスタンスこそが、選ばれる理由だと思っています。
実際、関東にある外装工事の企業様では、まず採用目的で動画を活用いただき、採用人数が増加しました。すると今度は案件数の拡大が課題となり、集客目的の動画活用やホームページ改修をご依頼いただくなど、目的もソリューションの枠も広げてお付き合いが続いています。
採用難・情報過多時代。変化する企業課題にどう向き合うか

——ファインズは中小企業を中心にソリューションを提供していますが、現在、官公庁や自治体からの依頼も増えているそうですね。その背景には、どのような要因があると考えていますか。
官公庁や自治体は、納期厳守が徹底されていたり、情報の取り扱いに慎重さが求められています。そうした条件の中で依頼が増えているのは、これまでの実績やスピード感から、一定の信頼を得られているからだと考えています。2022年の上場も、官公庁からの信頼度向上につながっていますね。
こういった点は大手企業からも評価されており、ご相談いただく機会も増えました。漫画制作などは、とくに大手企業からの問い合わせが多い分野です。
——官公庁と民間企業、それぞれファインズに依頼する際の課題にはどのような違いがありますか。
官公庁などの行政機関は、「情報をどうわかりやすく伝えるか」に課題を感じて、動画というソリューションを選ばれることが多いです。すでに発信したい情報自体は固まっているケースがほとんどなので、理解しやすい形に噛み砕いて動画に落とし込むことを心がけています。
一方で、とくに中小企業などの民間企業では、「打ち出したい内容が定まっていない」「そもそもの課題に気づけていない」といったケースが少なくありません。その場合は、まず今一番解決すべき課題を言語化するところから伴走していきます。
——お客様の抱える課題が、以前と比べて変化していると感じることはありますか。
以前は集客目的でファインズのソリューションをご活用いただくケースが多かったですが、最近は採用目的での活用比率が高まっていると感じます。
また、世の中の情報量が増加したことで、課題が複雑化しているように思いますね。多くの情報に晒されることでユーザーの目が肥えてきたことに起因していると考えています。課題の解決方法や、発信の方法が変化してきた、というイメージです。
こういった変化に対しても、これまで培ったナレッジを生かしながら、柔軟にアプローチしていきたいですね。
コンテンツ事業の未来 ー AI活用と組織の進化

——最後に、動画を含めたコンテンツ事業を、今後どのように発展させていきたいと考えていますか。
現在は中小企業の方々を中心にサポートさせていただいていますが、今後は大手企業やグローバル企業など、お客様となる企業の規模や業界の幅を、さらに広げていきたいと考えています。
そのためには、今のナレッジや体制のままでは不十分な部分があるのも事実です。現状から、組織のレベルを数段引き上げていく必要があります。
AIの積極的な活用や教育体制の強化に、これまで以上に投資していく必要があると考えています。
自分たちの中にある課題を積極的に見つけて解決していくことで、事業拡大に必要なナレッジも蓄積されますし、その知見をお客様に応用・還元していく「ショーケースビジネス」としても機能していくはずです。
コンテンツを制作する部署として、私たち自身がコンテンツに真剣に向き合い続けること。それが結果として、お客様が持つ良いサービスを、正しく・魅力的な形で届けていくことにつながると考えています。
ファインズにとって、動画をはじめとするコンテンツは単なる納品物ではなく、お客様に寄り添い、企業の課題に向き合うための「手段」だといいます。
課題の整理から制作、発信、成果の振り返りまで一貫して伴走する姿勢が、企業ごとの成長を確かなものにしていく。
こうした取り組みの積み重ねが、ファインズの強みを形づくっています。

